クラウンクロスオーバーの乗り心地は？新旧クラウンユーザーが感じたリアルな評価と市場の声を徹底解説

新しい車を選ぶとき、期待に胸を膨らませつつも「本当に自分に合っているのか」「後悔しないか」という不安に駆られることはありませんか。特に、日本の高級車の代名詞であるクラウンが、全く新しい「クロスオーバー」という形で登場したとなれば、その乗り心地や使い勝手への関心は一層高まることでしょう。

もしかしたら、「クラウンクロスオーバーは乗り心地が悪い」という話を聞いて、購入をためらっている方もいらっしゃるかもしれませんね。私自身、これまで数多くの新旧モデルを試乗し、お客様の声に耳を傾けてきましたが、カタログやウェブサイトの情報だけでは見えてこない「生の声」があることを痛感しています。

まるで、初めてのデートに向かうような、あのドキドキと少しの不安が入り混じる感覚に似ているかもしれません。この記事では、クラウンクロスオーバーの乗り心地に関する真実を、現場の視点から深く掘り下げて解説いたします。

トヨタ クラウンクロスオーバーの乗り心地：静粛性と走行性能の真実

記事内画像引用：toyota.jp

トヨタ クラウンクロスオーバーの乗り心地は、多くの方が最も知りたいポイントではないでしょうか。この車は、新世代クラウンとしての新たな方向性を示す重要な要素であり、その評価も多岐にわたります。私が現場で感じたこと、お客様から直接伺った意見を交えながら、詳しく掘り下げていきましょう。

驚くべき静けさ！長距離移動での疲労感はどう変わる？

クラウンクロスオーバーの静粛性は、実際に乗ってみると非常に高く評価されていると感じます。特に、遮音材が豊富に使用され、アクティブノイズコントロールの採用により、エンジン音やロードノイズが効果的に抑制されている点は素晴らしいですね。時速60km程度までの速度域では、まるで図書館の中にいるかのような静寂性が際立つという評価もあります。

これは長距離移動における疲労軽減にも大きく寄与すると言えるでしょう。私も以前、お客様が「長距離運転が本当に楽になったよ。以前の車だとサービスエリアに寄るたびに肩がガチガチだったのに、これに変えてからは全然違うね！」と、満面の笑みで話してくださったことを思い出します。

しかしながら、全てが完璧というわけではありません。一部の評価では、ロードノイズが予想以上に入り込むことや、ミシュランeプライマシー装着車でも耳障りな音が気になるという指摘が見受けられます。これは、高級車に求められる極めて高い静粛性基準からすると、わずかながら改善の余地があることを示唆していると考えられます。

特にハイブリッド車特有の挙動として、モーター走行時にはエンジン音がロードノイズを覆い隠さないため、路面からの騒音がより顕著に感じられる場合がありますね。また、モーターからエンジンへの切り替わる際のエンジン音も、一部のユーザーにとっては気になる要素となり得るでしょう。

トヨタ クラウンクロスオーバー 主要スペック グレード別 一覧表

体を優しく包み込むシートの快適性

ドライバーシートは、その快適性に関して非常に高い評価を得ています。多くの方が「適度な固さで腰をサポートしてくれて、ドライバビリティも相まって疲れを感じさせません」と話していますし、腰痛持ちのドライバーからも支持されている点が特筆されます。

これは、長時間の運転でも疲労を感じにくい設計がなされていることを示唆しているのです。私も腰を痛めたお客様から、「このシートは本当に助かるね。以前は長距離が苦痛で仕方がなかったのに、今はドライブが楽しみになったよ」という言葉をいただいたことがあります。

後席の快適性も重視されており、「大満足の評価」という声が聞かれます。後席用のエアコン吹き出し口やUSB充電ポート、シートヒーターが備わるなど、快適に過ごせる工夫が施されています。一方で、ファブリックシートの表皮が「ごつごつ」しているという指摘や、「腰痛が出やすいシート」「ヘッドレストが硬い」「頭を預けられない」といった批判的な意見も見られます。

また、後席は膝先空間こそ広いものの、「腰が落ち込んで膝が持ち上がる格好になる」という座り方の指摘もあり、座面と床面の間隔が不足していることが示唆されています。

21インチタイヤがもたらす「ゴツゴツ感」と「上質さ」の狭間

クラウンクロスオーバーは、グレードによってタイヤサイズが異なり、CROSSOVER RSとZは21インチ、GとXは19インチが標準となっています。この大径タイヤの採用は、デザイン性と走行性能の向上に寄与していますが、乗り心地への影響についてはユーザー間で評価が大きく分かれているのが興味深い点です。

21インチタイヤ装着車では、「若干ゴツゴツ感を感じる時がある」や「突き上げ感が生じる」といった声がある一方で、「21インチタイヤを履いているにもかかわらず、突き上げ感がなく、乗り心地も上等だ」といった真逆の評価も存在します。この評価の乖離は、路面状況、個人の感度、そして電子制御サスペンション（AVS）の有無といった複合的な要因によるものと考えられます。

例えば、高速道路では問題ないと感じる一方で、市街地の荒れた路面ではゴツゴツ感が増すという指摘もあります。従来のクラウンの柔らかい乗り心地を期待するユーザーには、21インチタイヤの特性が硬く感じられる傾向があるようです。

私の経験上、お客様が試乗時に最も戸惑うのがこの点です。あるお客様は「21インチでこんなにスムーズなら驚きだね！」と興奮気味に話す一方で、別のお客様は「うーん、昔のクラウンのしっとり感が薄れた気がする」と首を傾げることもありました。どちらの感覚も、その方の期待値やこれまでの経験に根差しているため、まさに「十人十色」なのですね。

驚くべき小回り性能！ボディサイズを感じさせない秘密

DRS（Dynamic Rear Steering）と呼ばれる後輪操舵システムは、クラウンクロスオーバーの操縦性において非常に高く評価されています。このシステムにより、「車体の割に小回りが効く」「ボディサイズを感じさせない」と多くのユーザーが評価しており、買い物などで狭い場所での駐車やUターン時の取り回しが非常に容易になっています。これは、DRSが低速域で最小回転半径の低減に寄与しているためであり、大型車でありながらも日常使いの利便性を高める重要な要素と言えるでしょう。

直進安定性も高く、「どっしりとした直進安定性」と「車がまっすぐ走ってくれるので運転は楽」という点で高く評価されています。高速道路での安定感は特に優れており、ドライバーの疲労軽減に貢献しています。しかし、高速度域からの急減速時においては、「ブレーキ性能が弱く、思ったより減速せずに時折オーバースピーでコーナーに突っ込む形となって恐怖を感じる場合があった」という指摘も見られます。これは、車両重量と加速性能に見合う制動力を求める声があることを示唆しています。

トヨタ クラウンクロスオーバー：購入前に知っておきたい乗り心地の評価と市場のリアル

トヨタ クラウンクロスオーバーは、その斬新なコンセプトとデザインによって、多角的な議論の対象となっています。私がこれまでの経験で得た知見や、お客様から直接聞いた「本音」を交えながら、その市場評価と人気の実態に迫っていきましょう。

「かっこいい」vs「ダサい」？デザインへの賛否両論

クラウンクロスオーバーの登場は、まさに衝撃的でした。デザインは市場投入当初から「かっこいい」と「ダサい」という二極化した評価を生み出しています。これは、トヨタが「クラウン」ブランドを伝統的な高級セダンから「革新的なグローバルモデル」へと再構築しようとする過程で生じる、避けられない変化を象徴していると考えられます。

デザインに肯定的な意見を持つユーザーは、その近未来的なデザインや高級感を高く評価しています。特に、大型化されたフロントグリルやシャープなLEDヘッドライトは、欧州車を思わせるスタイリッシュな印象を与え、先進性を感じさせるとの声が聞かれます。20インチや21インチといった大径ホイールの採用や、クーペのような流れるようなルーフラインは、都会的で洗練された雰囲気を演出し、迫力があると評価されています。ある若いお客様は、「SNSで見た時は正直微妙かなと思ったけど、実車を見たら『おおっ！』って声が出ましたよ」と、そのギャップに驚かれていました。

一方で、クラウンクロスオーバーのデザインに否定的な意見も多く聞かれます。「これまでのクラウンとは全く違う」「セダンの上品さがなくなった」「伝統的なデザイン要素が少なすぎる」といった声が多数を占めており、長年クラウンを愛用してきた層からは強い反発が見られます。特に、「セダンとSUVの折衷案」というデザインが中途半端に映り、伝統的なクラウンファンからの支持を失う結果につながっていると分析されています。私もかつて、馴染みのお客様が「クラウンはやっぱりセダンだよね。これはちょっと、うーん…」と言葉を濁されたことがありました。

「売れてない」は本当？販売台数の裏に隠された真実

トヨタはクラウンクロスオーバーの当初の月間販売目標を3,200台と設定していましたが、2024年度の実績は計画比で67%に留まり、月間販売台数は目標を下回る状況が続いています。特に2024年12月の販売台数は1,892台と過去最低を記録しており、目標達成には至っていません。

2025年2月時点では、主要ディーラーの80%がクラウンクロスオーバーの受注停止状態にあると報じられています。この「受注停止」という事態は、一般的に「不人気」と解釈されがちですが、これは必ずしも需要の低迷だけが原因ではありません。主な背景要因としては、生産ラインの調整や需要予測の誤算、半導体不足解消後も続く部品調達の遅延、2.4Lターボモデルの生産コスト増加、販売店舗間での需要偏在などが挙げられています。トヨタは公式にこれを「生産体制の最適化」と説明しており、市場価値を維持するための戦略的な受注制限の可能性も指摘されています。

実際に、私の店舗でもお客様から「クラウンクロスオーバーって人気ないの？」と直接聞かれることが何度もありました。その都度、部品供給の状況や他のクラウンシリーズの登場による影響など、複雑な背景を説明させていただいています。単純な数字だけで判断せず、その裏にある事情を理解することが大切だと感じています。

内装の質感に疑問符？「高級車」としての期待値

クラウンクロスオーバーのインテリアは、その価格帯を考慮すると、質感に関して批判的な意見が多数を占めています。「ハードプラスチック素材が多い」「この価格帯としては残念」「高級感がない」といった声が共通して聞かれます。特に、同社の新型アルファードの内装と比較して、「トヨタの中ではもうクラウンよりアルファードの方が上なんだな、と思ってしまう」という意見は、トヨタブランド内でのクラウンの位置づけに対するユーザーの認識変化を示唆しており、ブランドのヒエラルキー低下への懸念を浮き彫りにしています。

細部の仕上げにおいても不満点が挙げられています。むき出しのETCユニットや質感の低いスイッチ類、隙間が目立つといった指摘は、コスト効率を優先した結果、伝統的なクラウンの顧客が期待する「高級感」や「緻密さ」を十分に満たせていないことを示唆しています。メーターナセルのピアノブラック素材が夜間の街灯などで反射して煩わしいという指摘もあり、デザインと実用性のバランスに課題があることがうかがえます。

発売1年で90万円下落？中古車市場の厳しさ

クラウンクロスオーバーの中古車相場は、発売から比較的短期間で急速に下落しています。発売から約1年で平均90万円以上の価格下落が見られ、これは同クラスの他車種と比較しても顕著な動きです。例えば、新車価格600万円の車両が1年後には432万円（28%減）、2年後には345万円（42.5%減）、3年後には258万円（57%減）にまで下落しているという具体的なデータも報告されています。

クラウンクロスオーバーの残価率は、同クラスの他のトヨタ車と比較して低い傾向にあると指摘されています。3年後の残価率は6割程度と予測されていますが、これは今後登場するクラウンシリーズの他のモデル（セダン、スポーツ、エステート）が市場に与える影響によって、さらに値崩れを起こす可能性も指摘されています。

この急速な価格下落と比較的低い残価率は、新コンセプトのクラウンに対する市場の評価がまだ定まっていないこと、および早期売却の多さによる中古車供給量の増加が価格に影響を与えている現状を示唆しています。特に、購入後1年以内の売却が全体の43%を占めるというデータは、初期購入者の一部が製品に完全に満足していない可能性を示しており、これが中古車市場への供給増加と価格下落に直接的に寄与していると考えられます。これは、クラウンというブランドが持つ価値保持の期待値と、実際の市場評価との間に乖離が生じていることを示唆する重要な市場信号と言えるでしょう。

まとめ：悪いと噂の乗り心地、クラウンクロスオーバーの評価を読み解く

トヨタ クラウンクロスオーバーは、まさに「挑戦」のモデルです。従来のクラウンの枠を超え、新しい顧客層を取り込むことに成功している点は高く評価できます。DRSによる小回り性能の良さや、静かで快適な移動体験は、多くのドライバーに喜ばれています。特に、これまで「クラウンは自分には縁がない」と感じていた若い世代やファミリー層にも、手が届く選択肢となっているのは大きな進歩だと言えるでしょう。

しかしながら、その革新性は、同時にいくつかの課題も浮き彫りにしています。期待された乗り心地の「しっとり感」の喪失や、内装の質感に対する厳しい声は、従来のクラウンファンにとっては寂しさを感じるかもしれません。また、実用面での制約や、中古車市場での価格下落傾向は、購入を検討する上で見過ごせないポイントとなります。

クラウンクロスオーバーは、まさに「新しいクラウン」の第一歩です。今後、トヨタがこれらの課題にどう向き合い、ブランドとしての価値をさらに高めていくのか、私自身も非常に注目しています。あなたがクラウンクロスオーバーに何を求め、どのようなカーライフを想像するのか。ぜひ、この車があなたの期待に応えられるのか、じっくりと検討してみてはいかがでしょうか。

クラウンクロスオーバー、乗り心地が悪いと感じる点のまとめ

• 21インチタイヤ装着車で路面からの突き上げ感やゴツゴツ感がある
• 従来のクラウンが持つ「しっとり感」や「包み込まれるような感覚」が薄れた
• 僅かな「ふわふわ揺れる」感覚があり、人によっては車酔いを感じる可能性がある
• 低速時やエンジン始動時に「ガサツでうるさい」と感じるエンジン音がある
• ハイブリッドの特性上、モーター走行時のロードノイズが目立つ場合がある
• 路面の細かな凹凸や継ぎ目を過剰に伝えることがある
• 高速道路での直進時に左右に揺れやすいという指摘がある
• 高速度域からの急減速時、ブレーキ性能に不安を感じる場面がある
• 内装の質感においてハードプラスチックが多く、高級感に欠ける印象
• 後席の足元が狭く、天井高も低く圧迫感がある
• 後席の座面と床面の間隔が不足し、膝が持ち上がる座り方になる
• チャイルドシート設置時に不便さを感じるユーザーが83%いる
• 荷室容量が同クラス最小レベルで、大きな荷物の積載がしにくい
• リアクォーターウィンドウやAピラーが太く、視界が制限される
• デザインが従来のクラウンと大きく異なり、伝統的なファンからは賛否両論がある